木の柵の向こうは、底まで見通せる青緑の水。魚の影がゆっくり横切る。対岸には石を積んだ壁と松、その先に島の浮かぶ内海が広がる。海水を引き込んだ堀をイメージした生成ビジュアル(実際の現地写真ではありません)
高松城の堀には、瀬戸内海の海水が入っています。だから堀には鯛が泳いでいます。海のほうへ開いた城の城下町に、8つの商店街が総距離2.7kmで南北一本につながっていて、宿はその南寄りにあります。わたしはひとりで、朝の三時間だけを使いました。混んだ店に入るのが苦手なので、人の少ないうちに南から北へ抜ける組み立てにしました。
宿は2.7kmのアーケードの南寄りにあります
KOKO HOTEL 高松は高松市瓦町2丁目2番3。ことでん瓦町駅の西口から徒歩2分です。高松中央商店街は8つの商店街からなり、総距離2.7km、約1,000軒が並ぶ国内最長のアーケード街で、その南寄りがこのあたりになります。
七時台のアーケードは、まだ半分が閉まっています。閉まっているのに人はいます。台車の車輪の音が天井に反響して、どのあたりを通っているのかが音で分かります。シャッターが上がる音は金属の音で、思っていたより大きいです。
順番があるわけではなく、それぞれの都合で一軒ずつ開いていきます。屋根が続いているので、雨の朝でも同じ道がそのまま使えます。これは高松で朝に動くときの条件になります。

木の柵の向こうに広がる海水の堀。澄んだ水の底に魚の影がいくつも見え、対岸には積み上げた石垣と松、その先に海と船が見える。海水を引き込んだ堀をイメージした生成ビジュアル
丸亀町は1588年の開町。470mの通りを北へ抜けると、駅と港の側に出ます
高松丸亀町商店街は全長470m、開町は1588年(天正16年)で、400年余りの歴史があります。今はA街区からG街区までの7つに分けて再開発が進められてきた通りです。
この通りは南北に伸びています。北の端まで抜けると駅と港の側で、玉藻公園(史跡高松城跡)はJR高松駅から徒歩5分、ことでん高松築港駅から徒歩2分。2.7kmの一本道は、海へ向かって歩く道でもあります。
ドーム広場は高さ32メートル。低いアーケードのあいだで一か所だけ開きます
丸亀町の途中にある高松丸亀町壱番街前ドーム広場は、1046枚のガラスが直径26m、高さ32mの空間をつくっています。香川県観光協会はこの高さを日本一としています。
低いアーケードを歩いてきたあとなので、急に開けます。朝の光が上から落ちてきて、床に丸い模様ができていました。真ん中で上を向くと、骨組みが放射状に伸びて、中心から外へ線が広がります。
広すぎて画面に入りきりません。撮るなら床の丸い模様を手前に入れると、高さのほうが伝わります。

朝のアーケード。野菜を並べ終えた店先に客が立ち、台車を押す人とシャッターを上げる人が行き交う。開店前のアーケードをイメージした生成ビジュアル
七時に開くうどんの店は、アーケードの外にあります
さか枝うどん本店は高松市番町5丁目2-23。アーケードを出て西側の、住宅と役所が並ぶほうにあります。7時から15時までで、土曜と日曜は休み、祝日は不定休です。
麺は自分で温め、出汁も自分でかけ、天ぷらを選んで最後に会計します。天ぷらは約60種類が並び、席は50。注文の作法を知らなくても、前の人の手順を見ていれば進めます。わたしは麺を温める時間が短かったのですが、誰も気にしていませんでした。
出汁は濃くなくて、麺のほうが主役だと分かる味です。並ばずに座れて、そのあいだにも作業着の人、スーツの人、学生が続けて入ってきます。朝のうどんは観光ではなく、通勤の途中に入っています。
土日に高松にいるなら本店は休みです。アーケードの中の高松南新町商店街にあるさか枝うどん南新町店なら7時から17時まで、休みは元旦だけです。
堀に鯛がいます。海水を引いた城だからです
玉藻公園には瀬戸内海の海水が引かれた堀があり、鯛などの魚が泳いでいます。日本三大水城のひとつと言われる城で、水手御門の先には船着き場があります。守るための堀というより、海へ出るための堀です。
入園料は300円、18歳未満は無料。9月はJR高松駅側の西門が5時30分から18時30分まで開いています(2026年9月29日時点)。うどんの前に堀だけのぞいて、あとで戻ることもできます。
石垣は水際のあたりだけ色が濃くて、そこに線が一本引かれているように見えます。水の匂いは、川の匂いではありませんでした。
朝いちばんだと見られないものもあります。月見櫓の内部と水手御門の公開は毎週日曜だけで、月見櫓は9時から12時と13時から15時、水手御門は9時から15時。鯛にえさをやる城舟体験は3月1日から11月30日の10時から15時30分まで、30分おき(12時から13時は運休)、大人500円・子ども300円です。

丼に太いうどんと刻みねぎ、衣をまとった天ぷらが載る。脇の小皿には一口かじった天ぷらと割り箸。奥の台には揚げたての天ぷらが並ぶ。うどんと天ぷらをイメージした生成ビジュアル
この街の歩き方
| 宿 → ことでん瓦町駅西口 | 徒歩2分 |
|---|---|
| アーケードの南寄り → 北の端 | 総距離2.7km(8商店街・約1,000軒) |
| うち高松丸亀町商店街の区間 | 470m |
| ことでん瓦町駅 → 高松築港駅(歩かない場合) | 約4分 |
| ことでん高松築港駅 → 玉藻公園 | 徒歩2分 |
| 玉藻公園 → JR高松駅 | 徒歩5分 |
| さか枝うどん本店 | 7時〜15時/土曜・日曜休 |
| 玉藻公園(9月・西門) | 5時30分〜18時30分/入園料300円 |
うどんの店が7時から15時までで土日休みなので、平日の七時台に南寄りから入ってアーケードを北へ抜け、そのまま城へ出るのが一番無理がありません。月見櫓の内部と水手御門は日曜の9時から、鯛のえさやりは10時からなので、その二つを見たい日だけは玉藻公園を後ろに回してください。
