広い通りの先に塔が立つ。足元には低い街並みが続き、歩道の並木が黄に色づいている。東京スカイツリーと押上の街をイメージした生成ビジュアル(実際の現地写真ではありません)
高さ634メートルの塔が立つ足元から北へ歩くと、昭和7年に隅田公園の工事で今の場所へ移された神社があります。押上から向島は、川辺を作り替えてきた土地です。7歳と4歳の子どもと3人で、乗り物を使わずに歩ける範囲だけを午前に回りました。
塔を見上げる階を先に決める。ソラマチの1階と4階で、見え方が変わる
東京スカイツリーは最高高さ634メートル。天望デッキが350メートル、天望回廊が450メートルの高さにあります。登らなくても、足元の東京スカイツリータウンには屋外の広場が階ごとにあり、どこに出るかで塔の見え方が変わります。
4階のスカイアリーナ(ウエストヤード)は、公式に「スカイツリーを見上げながら一息つけるスポット」とされている場所です。1階のソラマチひろばには屋外彫刻「TO THE SKY」があり、夏には噴水も出ます。2階の南面テラスのイーストヤードは、座る位置によって北十間川と塔を一緒に見られます。テーブルとベンチが多いのは、同じ2階のタワーヤードです。
子どもを歩かせるなら1階、座って休むなら2階。上に行くほど塔の全体は入りませんが、4階は見上げる角度が変わります。出る階を決めずに入ると、中を階段で行き来することになります。

川沿いの土手道。柵にもたれて水を見る人、芝に腰を下ろす人がいて、黄に色づいた木が続く。川沿いの土手道をイメージした生成ビジュアル
牛嶋神社に三つ鳥居と撫牛。この場所にあるのは、隅田公園をつくったから
牛嶋神社は墨田区向島1丁目。都営浅草線の本所吾妻橋駅から徒歩5分、東武スカイツリーラインのとうきょうスカイツリー駅から徒歩7分です。貞観年間(859〜879年)ごろの創建と伝えられています。
本殿の前に、全国的に珍しい三輪鳥居(三つ鳥居)があります。柱が三本で組まれた形です。境内には狛牛が座り、撫牛もあります。自分の悪い部分と牛の同じ部分を撫でると病が治るという信仰で、上の子は頭、下の子は足を撫でました。背の届く場所が違うので、触る場所が自然に分かれます。
この神社は、もともと隅田公園の北側にありました。公園の工事のため、昭和7年に今の場所へ移っています。隅田公園は関東大震災のあとの復興計画でつくられた公園です。つまりこの神社は、川辺を公園に作り替えた結果として、いまの位置に立っています。塔の足元から北へ歩くと、その順番が地面の上に並んでいます。

子どもが石の牛の像に手をのばして背を撫でている。像は丸く磨り減り、足もとに落ち葉がたまる。撫でられて磨り減った石の像をイメージした生成ビジュアル
三囲神社に三越のライオン。「囲」の字に三井の「井」が入っているから
三囲神社は墨田区向島2丁目、東武伊勢崎線の業平橋駅から徒歩7分、本所吾妻橋駅から徒歩8分です。牛嶋神社と同じ向島で、歩いて続けられる距離にあります。
境内には三柱鳥居、三つ穴燈籠、そして三越のライオンの狛犬があります。神社にライオンがいる理由は、三井側の説明にあります。「囲」の文字には三井の「井」が入っている。そのため「三囲はすなわち三井に通じ、三井を守る」と考えられた、というものです。三越各店で分霊を祀るなど、三井グループとこの神社の繋がりは深いとされています。
由緒は文和年間(1352〜1356年)にさかのぼります。近江国三井寺の僧が荒れた祠を修復しようとしたところ、地中の壺から白狐にまたがる神像が出てきたと伝えられます。元禄6年(1693年)のかんばつのときには、俳人の宝井其角が句を詠んで奉納すると翌日大雨が降ったとされ、その句碑が残っています。
牛嶋神社の三つ鳥居と、三囲神社の三柱鳥居。柱が三本という共通点はありますが、形は違います。二つを続けて見ると、違いのほうが先に目につきます。

民家の続く細い路地。自転車と鉢植えが軒下に並び、色づいた葉が塀の上から覗く。住まいの続く細い路地をイメージした生成ビジュアル
東向島駅から徒歩8分の向島百花園。萩のトンネルは9月に約30メートル
向島百花園は、東武スカイツリーラインの東向島駅から徒歩約8分、京成押上線の京成曳舟駅から徒歩約13分です。開園は午前9時から午後5時で、入園は午後4時30分まで。入園料は一般150円、65歳以上70円、小学生以下は無料です。
9月には萩が全長約30メートルの花のトンネルになります。2026年度の萩まつりは9月19日から10月12日まで。庭園の面積は8718平方メートルほどで、もとは骨とう商だった佐原鞠塢が造園したものです。
この日は行きませんでした。下の子が眠そうだったからです。萩のトンネルを見るなら、塔の広場での時間を短くして、午前のうちに向島から東向島へ移動してください。
塔と神社のあいだが、この散歩の中身
回ったのは塔の広場と、川沿いと、神社二つ。移動としては2か所分です。塔の足元と、向島の神社。そのあいだが散歩でした。
乗り物を使わずに歩き通せる範囲に、634メートルの塔と、形の違う三本柱の鳥居が二つ並んでいます。一日に3か所回ろうとすると移動が増えて、歩く時間が減ります。この一帯を歩いてわかるのは、塔も神社も、川辺をどう使うか決め直してきた結果としてその場所にあるということです。
この街の歩き方
| 東京スカイツリー | 最高高さ634m(天望デッキ350m/天望回廊450m) |
|---|---|
| 塔を見上げる屋外広場 | ソラマチ1F ソラマチひろば(夏は噴水)/4F スカイアリーナ ウエストヤード |
| 本所吾妻橋駅 → 牛嶋神社 | 徒歩5分(とうきょうスカイツリー駅からは徒歩7分) |
| 業平橋駅 → 三囲神社 | 徒歩7分(本所吾妻橋駅からは徒歩8分) |
| 東向島駅 → 向島百花園 | 徒歩約8分(9:00〜17:00/入園16:30まで/一般150円・小学生以下無料) |
| 向島百花園の萩のトンネル | 9月に全長約30m(2026年度 萩まつり 9/19〜10/12) |
塔の広場は出る階を決めれば時間が読めるので先に済ませ、神社二つは同じ向島にまとまっているので続けて回ります。向島百花園まで行くなら、入園が午後四時三十分で締まることと、萩のトンネルが九月に限られることを先に確認してください。子ども連れの場合、百花園へ移動するかどうかは昼前に決めることになります。
