広い堀をはさんで天守が立つ。灰色の瓦屋根が五段、上るほど内へ退き、白い漆喰を黒い横材が区切る。最上段の棟の両端で、金色の魚の飾りが尾を立てて向かい合い、日を受けている。名古屋城の天守をイメージした生成ビジュアル(実際の現地写真ではありません)
名古屋城の城下には、尾張藩の初代と七代、2人の藩主の名で分けられた食の区画がある。正門側が義直ゾーン、東門側が宗春ゾーンで、同じ地下鉄の出入口から歩く距離も、店が閉まる時刻も違う。10月に2人で1泊2日、栄の宿を起点にして、午後の時間をこの城と二つのゾーンに使った。
栄から名城線で乗り換えなし。城の入口は7番出口から徒歩5分
栄駅は地下鉄名城線と東山線、久屋大通駅は名城線と桜通線、名古屋城駅は名城線である。三つとも名城線で結ばれているので、栄に宿を取れば城まで乗り換えがない。2人で動くときは、乗り換えのない一本を選ぶと予定が崩れにくい。
名古屋城へは名城線「名古屋城」駅の7番出口から徒歩5分。地上に出ると、官庁の建物が並ぶ広い通りをまっすぐ風が抜けてきた。城の堀に向かって歩くと、街路樹の切れ目から石垣の稜線が先に見える。
二つのゾーンは藩主で分かれている。初代・徳川義直と七代・徳川宗春
金シャチ横丁は2018年3月に開いた。名前が二つに分かれているのは、尾張藩の2人の藩主に由来する。正門側の義直ゾーンは初代大名の徳川義直から、東門側の宗春ゾーンは七代藩主の徳川宗春からである。

低い店が二列に並ぶ広い歩行者の通りを、端から奥へ見通す。片側は深い瓦の軒と黒い格子と無地の藍の暖簾、反対側は淡い壁と大きなガラスの新しい店先。真ん中の植え枡に背の高い木が立つ。同じ通りで古い作りと新しい作りが向かい合う区画をイメージした生成ビジュアル
公式の説明もそれぞれ違う。義直ゾーンは「伝統薫る正門に、集うは定番・老舗のなごやめし」、宗春ゾーンは「新風起こす東門。集うは気鋭の店舗たち」。藩主2人の性格の違いを、そのまま店の並びに割り当てている。城の食を一か所に集めず、正門と東門で性格を分けた区画の作り方が、ここの特徴だ。

新しく建てた店先を近くから見る。黒い縦格子が正面に張られ、上は灰色の瓦の深い軒で、垂木の先がそろって出ている。戸口に無地の藍の暖簾が下がり、文字は一つも入っていない。新しい建物で古い作りをしている店先をイメージした生成ビジュアル
同じ7番出入口から、東門側はすぐ、正門側は徒歩8分
宗春ゾーンは名城線「名古屋城」駅の7番出入口からすぐ。義直ゾーンは同じ7番出入口から徒歩8分である。同じ出入口から出ても、片方は上がってすぐ、片方は堀沿いを歩く。
店舗数も違う。義直ゾーンが12店舗、宗春ゾーンが9店舗。地下鉄で着いてすぐ食べるなら東門側、城の正門から入るつもりなら西寄りの義直ゾーンという分け方になる。堀沿いを歩くあいだ、水面の側からは風が来て、石垣の側は日に当たった面だけが温かい。
本丸御殿は16時までに入場。観覧料は2026年10月1日から改定
名古屋城の開園は9時から16時30分で、本丸御殿への入場は16時までである。休園は12月29日から1月1日まで、イベントにより変更があるとされている。
観覧料は大人500円、中学生以下は無料。名古屋市観光情報の案内では、2026年10月1日から大人1,000円に改定され、名古屋市在住の65歳以上は100円から300円になる。訪れる日付が改定の前か後かで、2人分の入場料が倍違う。
城のなかでは、石垣を見る人と門の作りを見る人で歩く速度が変わる。どう人を通すかという設計に目がいくと、枡形の角で足が止まる。10月の午後の光が、石垣の目地に細い影を作っていた。
昼は義直ゾーン、夜まで開くのは宗春ゾーン
営業時間は店舗ごとに違う。公式の店舗情報では、義直ゾーンの山本屋総本家と矢場とんが10時30分から17時30分(ラストオーダー17時)。宗春ゾーンにはあんかけ太郎の11時から22時、café diner POP OVER の平日9時30分から17時、土日祝9時30分から18時といった店がある。
つまり夕方以降に食べるなら宗春ゾーン、城を見たあとに昼をとるなら義直ゾーンが確実だ。屋根の下に入ると音が少し変わる。新しい建物で古い作りをしているので、木の匂いが強い。

太い梁のあらわな高い木の天井の下に、長い木の卓が並ぶ広い食堂。卓の上に器と箸が置かれている。器に身を乗り出す人、向かいで手を止めて話す二人、腰かけの端で上着を掛けようと体をひねる人。城の下で昼をとる店をイメージした生成ビジュアル
2026年の名古屋まつりは、行列を実施しない
名古屋まつり公式サイトは、第72回(2026年)について名古屋まつり行列を実施しないと告知している。オアシス21会場のイベントも実施されず、行列に伴う交通規制も行われない。会場は久屋大通公園会場と名古屋城会場で、代替企画として謎解き「三英傑の古文書」が予定されている。
久屋大通公園は名城線・桜通線の久屋大通駅から徒歩1分、名城線・東山線の栄駅から徒歩8分で、無休。まつりの時期に栄に泊まるなら、行列を前提にせず、城会場と公園会場を地下鉄一本でつなぐ組み方になる。
この街の歩き方
| 栄駅 → 名古屋城駅 | 地下鉄名城線、乗り換えなし |
|---|---|
| 名古屋城駅 7番出口 → 名古屋城 | 徒歩5分 |
| 名古屋城駅 7番出入口 → 宗春ゾーン(東門) | すぐ |
| 名古屋城駅 7番出入口 → 義直ゾーン(正門) | 徒歩8分 |
| 栄駅 → 久屋大通公園 | 徒歩8分(久屋大通駅からは徒歩1分) |
| 名古屋城の開園 | 9:00〜16:30/本丸御殿の入場は16:00まで |
本丸御殿の入場が16時で締まるので、城を先に、横丁をあとに回すほうが確実です。義直ゾーンは17時30分で閉まる店が中心なので、昼に城を出るなら正門側、夕方にずれ込んだら東門側の宗春ゾーンに切り替えてください。
